[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

[plamo:31889] P-Plamo-5.3.1 released



 こんにちは,田向です。

 Beta 1から気がついた点を調整した程度ですが,正式なP-Plamo-5.3.1として
DVD/CDイメージを作成,公開しました。

$ ls -flh --fu | grep "P-Plamo-5\.3\.1"
-rw-r--r--  1 tamuki plamo 3.7G 平成27年05月24日(日) 16時10分46秒 P-Plamo-5.3.1_x86_dvd.iso
-rw-r--r--  1 tamuki plamo   60 平成27年05月24日(日) 16時20分19秒 P-Plamo-5.3.1_x86_dvd.iso.md5sum
-rw-r--r--  1 tamuki plamo 3.7G 平成27年05月24日(日) 16時17分50秒 P-Plamo-5.3.1_x86_64_dvd.iso
-rw-r--r--  1 tamuki plamo   63 平成27年05月24日(日) 16時20分46秒 P-Plamo-5.3.1_x86_64_dvd.iso.md5sum
-rw-r--r--  1 tamuki plamo 630M 平成27年05月24日(日) 16時19分09秒 P-Plamo-5.3.1_mini_cd.iso
-rw-r--r--  1 tamuki plamo   60 平成27年05月24日(日) 16時21分19秒 P-Plamo-5.3.1_mini_cd.iso.md5sum

 P-Plamoイメージは,すでにミラーしていただいているRing Server Project
あたりから入手されるのがお勧めです。

http://www.ring.gr.jp/pub/linux/Plamo/
	P-Plamo-5.3.1_x86_dvd.iso
	P-Plamo-5.3.1_x86_dvd.iso.md5sum
	P-Plamo-5.3.1_x86_64_dvd.iso
	P-Plamo-5.3.1_x86_64_dvd.iso.md5sum
	P-Plamo-5.3.1_mini_cd.iso
	P-Plamo-5.3.1_mini_cd.iso.md5sum

 今回,P-Plamoのブート時に表示されるペンギンの画像をリニューアルしてみ
ました。ちょうど良い機会なので,起動時パラメータについて説明しておきま
す。P-Plamoを起動すると,ペンギンの画像とともに以下のメッセージが表示さ
れると思います。

Push "Enter" to default boot (console login)
Enter "plamo gui" to GUI login (run level 4)
If your DVD drive cannot mount properly, try "plamo rootdelay=10"
or "plamo gui rootdelay=10" to this prompt.
If your hardware clock is set to UTC, enter "plamo utc" to this prompt.
Enter "plamo wlan" to configure and make use of wireless LAN (wlan0)
If using Intel video chipset, enter "plamo i915.modeset=1" to this prompt.
  demo user account:  demo/demo
  root user password: password
enjoy!

 ISOLINUXやSYSLINUXでは,起動時に必要なカーネルパラメータを追加するこ
とができます。例えば,boot:プロンプトで

boot: plamo rootdelay=10

のように指定すると,ルートファイルシステムのマウントを試みる前に10秒間
待ちます。もし,お手元のDVDドライブから正しくマウントできないときは,こ
のパラメータを試してみてください。まあ,たいていの場合は指定しなくても
大丈夫なはずです。

 また,Intelの内蔵グラフィックチップの環境で,i915.modeset=1を指定して
おくと,IntelドライバでXを起動することができます。なお,Radeon(ATI)の内
蔵グラフィックチップの環境では,自動的にKMS(Kernel Mode Setting)が有効
になるので,radeon.modeset=1の指定は必要ありません。

 あと,カーネルパラメータではないものの,P-Plamoが参照するパラメータが
いくつかあります。boot:プロンプトで

boot: plamo gui

のように指定すると,ランレベル4で動作して,GUIログイン画面になります。
あらかじめ登録されているdemoユーザでログインすると,デフォルトのXfceデ
スクトップ環境を拝めます。なお,P-Plamo/miniでは,GUIログイン画面をサポ
ートしていないので,このパラメータは使えません。ランレベル3でログインし
て,adduserでお好みのウィンドウマネージャを選択してください。

 P-Plamoでは,ハードウェアクロックがローカルタイムになっているWindows
環境で,お試し動作させる機会が多いと考えて,hwclock --localtimeをデフォ
ルトにしています。ハードウェアクロックがUTCになっている環境(本来はこち
らが望ましい)では,hwclock --utcにするためのパラメータ“utc”を指定して
ください。もっとも,ネットワークがつながってntpが作動していれば,utcを
指定しなくても,いずれ正しい時刻になるでしょう。

 最近のハードウェア環境(特にノートPC)では,有線LANポートの代わりに無線
LANデバイスが内蔵されていることが多くなりました。有線LANの代わりに無線
LANを使いたい場合は,パラメータ“wlan”を指定することにより,無線LANを
使うための設定を行います。wlanは,P-Plamo特有のパラメータというわけでは
なく,通常のPlamoでも採用されているので,ぜひ試してみてください。起動対
象のラベル名が“linux”でしたら,LILOの表示中に[Tab]キーを押して,

boot: linux wlan

のように指定するだけです。無線LANデバイスのドライバが正しくロードされて
いれば,起動中に以下のようなアクセスポイント一覧が表示され,接続したい
SSID(SSIDステルスにも対応)と暗号化に対応したキーを入力します。

	:
	:
[Access Points]
logitecuser	WPA
logitecgameuser	WEP
<Hidden>	WPA
yamada の iPhone	WPA
HunnyPot888	Open
[Preset SSIDs]
replace SSID
Enter SSID [Preset SSIDs]:
Enter SSID: doki2net-office
Enter WPA key: XXXXXXXX

 その後,入力したSSIDをプリセットとして登録するか聞いてくるので,登録
したければ“y”を入力します。

Do you want to save it as a preset? [y/N] y

# P-Plamoでは再起動すると設定が戻るので,敢えて登録する意味はないです。

 これで,Plamoインストール後の初回起動時から,無線LANが使えるようにな
ります。一度SSIDを登録しておけば,次回以降の起動時にSSIDとキーを入力す
る必要はなく,[Preset SSIDs]以下に登録したSSIDが表示され,自動的に接続
されます。

 さらに,プリセットSSIDには,複数のアクセスポイントを登録できます。例
えば,家(doki2net-home)と事務所(doki2net-office)を登録しておけば,場所
に応じたアクセスポイントに接続されます。

 一方,勉強会などで公共無線LANアクセスポイントを一時的に使いたい場合,
SSIDをプリセットとして登録しない(n)にして登録しておけば,次回のSSID登録
時には削除されます。

 長くなりましたが,P-Plamoの起動時パラメータの説明は以上です。例えば,
ハードウェアクロックがUTCになっていて,Intelの内蔵グラフィックチップの
環境で無線LANを使いたい場合,P-Plamoのboot:プロンプトで

boot: plamo utc wlan i915.modeset=1

のように指定すれば良いですね。

 P-Plamoでは,あらかじめdemoユーザが登録されていて,すぐにPlamo Linux
が体験できるようになっています。一方,adduserでユーザ追加して,お好みの
環境にするのも良いでしょう。このとき,UIDは通常のPlamoと同様に,1000番
から振られます。P-Plamoを使って外部ディスクをメンテナンスするときなど,
UIDを指定して合わせておくと便利です。

 Intelの内蔵グラフィックチップの環境で,i915.modeset=1を指定してXを起
動すると,画面モード変更前に設定したUNICONマップが無効になり,コンソー
ルに戻ると日本語が化けたりするので,画面モード変更後にroot権限で以下を
実行して,UNICONマップを再読み込みしておくのが吉です。

for i in `seq 6` ; do
  loadunimap -C /dev/tty$i /usr/share/unicon/direct.uni
done

 さて,コンソールに戻ってきました。コンソールでは,canuumを-Uuオプショ
ンで起動して日本語を入力できますし,他にもいろんなことができます。

  - W3Mで画像を表示しながらWeb閲覧
    w3m http://www.plamolinux.org/

  - MPlayerで動画再生
    mplayer -vo fbdev2 welcome.mp4

  - TiMidity++でMIDI演奏
    timidity -int ftp://plamo.linet.gr.jp/pub/Plamo-test/plamo/midi-0619.tar.gz

# 懐かしいものを掘り出した。:-)

 たまには,ウィンドウマネージャやデスクトップ環境から離れて,腰を据え
てコンソールで生活をしてみるのも悪くないでしょう。

 Plamo-5.3.1には,更新パッケージチェック用スクリプト(get_pkginfo)が収
録されています。Plamo-5.3.1リリースから4ヶ月経過し,だいぶ更新パッケー
ジが増えてきたので,P-Plamo上でget_pkginfoを使ってインストール体験する
のも面白いと思います。

# この4ヶ月の間に更新されたパッケージは,70ぐらいありますね。

 それでは,P-Plamoをお楽しみください。今後とも,Plamo Linuxをよろしく
お願いします。

----
田向 正一  tamuki@xxxxxxxxxxx



[検索ページ] [メール一覧]
Plamo ML 公開システム