冬向けのロゴ.Dec   Plamo 4.5 情報

更新情報

Plamo 4.5/4.51 での問題について

Plamo 4.51RC リリース後,udev 廻りに致命的な問題が見つかっています.この問題は,Plamo 4.5 をお使いの場合でも,カーネルをご自身でバージョンアップすることにより発現する可能性があります.問題が発現すると,HDD 上のファイルが全て削除される危険性があります.

Plamo 4.2 でカーネルを新しくしても同様の問題が出るようです.

ご使用の皆さんにはご迷惑をおかけいたしますが,以下をご覧になり,対処をお願い致します.

Subject: [plamo:29559] *important* : udev trouble for Plamo-4.5(1)
From: KOJIMA Mitsuhiro
Date: Wed, 18 Feb 2009 01:09:19 +0900 (JST)

Plamo-4.51RC[12] で見つかった致命的な問題は以下の通りです.

この問題は Plamo-4.5 環境でもカーネルを新しくすると発生する可能性がある
ので,Plamo-4.5 を使用されている方も後述する修正をお願いします.

この問題は,Plamo-4.5 以降で使っていた udev のデフォルトルール
(/etc/udev/rules.d/50-udev-default.rules)の先頭部分

# mount block device when added
SUBSYSTEM=="block", ACTION=="add", RUN+="/lib/udev/mount-device.sh /dev/%k"

のところです.

本来このルールは USB メモリ等のリムーバブルメディアを動的に
/media/sdb1 等にマウントするためのもので,Plamo-4.5 で使っていた
2.6.25 カーネルでは このルールの ACTION=="add" でリムーバブルメディアを
チェックできていたのですが,2.6.27 カーネルにすると固定 HDD も状況によっ
てはこのルールに引っかかってしまい,起動時に固定 HDD がリムーバブルメディ
アと誤解されて /media 以下にマウントされ,/etc/rc.d/rc.S で /media や
/tmp を初期化する際に誤って削除されてしまう現象が報告されています.

# 環境に依存する部分もあるようで,最近の新しいハードウェアでは報告され
# ているものの,手元の二時代程前のマシンでは再現できませんでした(苦笑

この問題の対処方法は以下のいずれかになります.

1) このルール自体を無効にする

USB メディア等のリムーバブルメディアも手動でマウント先を明示してマウントする
方がいい,という方はこのルール自体をコメントアウトして無効にしてください.

2) ATTRS チェックを加える

新しめのカーネル(2.6.27 以降くらい?)では sysfs 経由でリムーバブルメディ
アか否かを示すフラグを ATTRS{removable} というパラメータで取れるような
ので,上記ルールに ATTRS{removable} のチェックを加えて,チェックを厳重
にする方法があります.

SUBSYSTEM=="block", ACTION=="add", ATTRS{removable}=="1", RUN+="/lib/udev/mount-device.sh /dev/%k"

なお,この方法を取る場合,念のために /etc/rc.d/rc.S の 228 行目あたりにある

/bin/rm -rf /tmp /media

をコメントアウトしておいてください.

いずれの方法を取る場合も,ルールを修正すれば 
udevadm control --reload-rules を実行しルールを読み直すか,
システムを再起動してください.

先程アナウンスした Plamo-4.6b1 では, ATTRS チェックを加えると共に,
mount-device.sh ではなく Debian 方面で開発された pmount(policy mount)と
いうリムーバブルメディア専用のマウントコマンドを使うことで対応すること
にしています.

# 不幸にして,このトラブルに遭遇された方,ごめんなさい m(_ _)m

Plamo 4.6β1 リリース

Plamo 4.51RC1,2 リリース後に udev で致命的な問題が発見されたので,4.51 はキャンセルされ,問題を修正した 4.6β1 がリリースされています.詳しくは Plamo 4.6 情報 のページをどうぞ.

Plamo 4.51RC1 リリース

4.5 に比べてバグレポート等が少ないので少し心配ではありますが,月も変っ
たので,昨日ぐらいまでの更新や修正を拾ったものを 4.51RC1 として
plamo.linet.gr.jp で公開しました.

% ls -lh *4.51*
-rw-r--r--    1 kojima   users          50  2月  4日  10:57 4.5_to_4.51.md5sum
-rw-r--r--    1 kojima   users        1.0G  2月  3日  16:52 4.5_to_4.51.tar
-rw-r--r--    1 kojima   users         400  2月  3日  17:29 plamo-4.51rc1.md5sum
-rw-r--r--    1 kojima   users        621M  2月  3日  17:24 plamo-4.51rc1_01_grub.iso
-rw-r--r--    1 kojima   users        621M  2月  3日  17:25 plamo-4.51rc1_01_isolinux.iso
-rw-r--r--    1 kojima   users        646M  2月  3日  17:26 plamo-4.51rc1_02.iso
-rw-r--r--    1 kojima   users        545M  2月  3日  17:27 plamo-4.51rc1_03.iso
-rw-r--r--    1 kojima   users        664M  2月  3日  17:28 plamo-4.51rc1_04.iso
-rw-r--r--    1 kojima   users        281M  2月  3日  17:28 plamo-4.51rc1_05.iso
-rw-r--r--    1 kojima   users        2.7G  2月  3日  17:33 plamo-4.51rc1_dvd.iso

なぜか「正式リリース」と称した途端,あれこれとアラが見つかるので(苦笑),
今回は一応 RC1 ということにしていますが,大きな問題がなければこのまま
4.51 に rename する予定です.

# バージョンタグ等は 4.51 にしています.

4.5 からのアップデートも 4.5_to_4.51.tar というファイルにまとめています
のでご利用ください.

Plamo 4.51β3 リリース

こじま@後述のようにアップデートインストールのテストにずいぶん時間がか
かって遅くなりました,,です.

そろそろ新しいバージョン(Plamo-4.51)も広くテストしてもらえるレベルになっ
てきたと思うので,人柱^H^Hテスター募集のお知らせです

昨秋にリリースした Plamo-4.5 の改訂版的な位置付けになる 4.51 のテスト版
(タグ的にはβ3にしています)を

ftp://plamo.linet.gr.jp/pub/plamo-4.51-090122_dvd.iso

に公開しましたので,興味ある方はテストをお願いします.

# CD サイズに調整するのが手間なので grub 起動の DVD のみです

今回は Plamo-4.5 で拾いそこねたバージョンのフォローのつもりでしたが,結
果的に,

・X11R74
・Python-2.6
・KDE-4.1.4/Qt-4.4.3
・Xfce-4.4.3
・kernel-2.6.27.10

という感じで,かなり大規模な更新になってしまいました.

今回の更新では,本 ML で本多さんに紹介いただいた kdelibs へのパッチを適
用したので,KDE がずいぶん気持よく使えるようになりました :-)

# smb 経由での接続とか Ark とかで日本語が壊れる症状は残っていますが..

今回の更新はマイナーバージョンアップのつもりだったので,4.5 から更新さ
れたパッケージのみを集めた Updater も用意してみました.

ftp://plamo.linet.gr.jp/pub/Plamo-test/for-4.5x/Updater-090124.tar

# 一応,このアーカイブファイルにはアップデートの手順等を解説した
# README.txt ファイルも添付しています.

しかしながら,4.5 -> 4.51 のアップデートで更新されるパッケージは 466 ほ
どもあり,フルアップデートには膨大な時間がかかります.

# 手元の Xeon Dual なマシン上の VirtualBox 環境でテストしてみましたが,
# フルインストールは 30 分くらいで済むものの,フルアップデートには 7 時
# 間くらいかかっていました.メモリを256Mしか割りあててなかったり,仮想
# HDD だったりするのでこれは最悪値の例だと思いますが,現状の Plamo のシ
# ステムツールでは,削除するファイルを一つ一つチェックする removepkg が
# かなり高コスト(処理に時間がかかる)なので,アップデートはフルインストー
# ルの数倍の時間がかかると思います

そのため,4.51 への更新はアップデートではなくユーザが作ったファイルを退
避した上でのフルインストールの方が実用的だと思います.

# 結構マジメに Updater の準備をしてきたので,ちょっとしょんぼり...

PlamoWiki(http://plamo.linet.gr.jp/)の方にも 4.51 用のトラブル報告のペー
ジを作っておきましたので,テストレポート等,よろしくお願いします.

Plamo 4.5 リリース

こじま@実りの秋に便乗して,です.

# ここ2年ほど,10月にリリースしているような..

rc1 を出してからちょっと時間がかかりましたが,今日の午前中くらいまでの
修正をまとめたものを Plamo-4.5 としてリリースすることにしました.

昨年の10月に Plamo-4.22 をリリースしてから丸一年ぶりの新版ですが,今
回も「満を持して」というよりは「止むに止まれず」的なリリースです(苦笑

# 4.5をβにした途端,X11R74とかGNOME 2.24とか大物が続々と更新されちゃっ
# たんで,とりあえず4.5を固めた上でアップデートの作業に入る予定

CDイメージ等は plamo.linet.gr.jp と ftp.linet.gr.jp にアップロードして
いますが,両サイトともそれほど回線は太くないので,お急ぎでない方はミラー
されるまでお待ちいただいて,kddlab や ring からダウンロードしてくださる
ようお願いします.

# P2P にでも流してみようか :-)

取りまとめ役ということで私の名前ばかりが表に出ているように思いますが,
Plamo Linux は多く(でもないか ;-)のメンテナの共同作業の成果です.個性的
^H^H優れたメンテナの協力のおかげで,優等生的な大手ディストリビューショ
ンには見られない,癖のある^H^H独特のディストリビューションが維持できて
います.

また,今回はβ版の公開以降,PlamoWiki のトラブル情報のページがずいぶん
役に立ちました.テストやデバッグに協力いただいた方々に改めて御礼申しあ
げます.

最近では,Ubuntu 等を使えば,インストールからほとんど Windows と変らな
いような操作ができるようになっていますが,ジジイな^H^H昔からの
Unix/Linuxユーザにとっては,ディストリビューションごとのやり方を強制さ
れるような印象でむしろ使いづらく感じることもあります.その意味で,
Plamo のような(root でガリガリ設定ファイルをイジる)前時代的な環境もそれ
なりに存在価値はあるのかな,と思っているので,趣味の合う人は今後ともよ
ろしくお付き合いくださいませ.

Plamo 4.5 について

過去のバージョンからの大きな変更点

インストール時のディレクトリ構成の変更

インストール時のディレクトリ構成を大幅に見直して,「お勧めメニュー」 的な考え方から,機能(カテゴリー)ごとに切り分ける形式に変更しました.そ の結果 plamo/ 以下のディレクトリ構成と,各ディレクトリに必要な HDD 容量 は以下のようになっています.

  00_base:    Plamo Linux 必須環境
  01_minimum: Plamo Linux 基本環境: (00_base 込みで)1.2GB
  02_x11 X11: ウィンドウシステム: 0.7GB 
  03_ext:     デスクトップ環境用の共通ライブラリ等: 1GB
  04_xfce:    XFce4 デスクトップ環境: 0.1GB 
  05_kde:     KDE4 デスクトップ環境: 1.6GB
  06_gnome:   GNOME2 デスクトップ環境: 1GB
  07_tex:     版組みシステムpteTex3: 0.4GB 
  08_kernel:  Linux カーネルのソースコード: 0.4GB 
  09_webdb:   Webアプリ用プラットフォーム: 0.3GB 
  10_gis:     地理情報システム: 0.1GB 
  11_ooo:     OpenOffice.org 2.4: 0.4GB

これらのうち,00_base はルートパーティションのディレクトリ構成や glibc2,udev 等, Plamo Linux の起動に必須のパッケージで,選択の余地なくインストールされます.

01_minimum は GUI(X ウィンドウ)を使わない環境で,GCC の基本部分(gcc + g++)や binutils, perl/python/ruby/tcl といった開発環境,emacs エディタ, ghostscript/gutenprint 等のプリンタ回りなど,GUI 以外の基本環境が含まれ ます.リモートターミナル等で GUI が不要な場合はここまででも使えると思います.
# 個人的には LFS に便利かと思っていたり(笑

02_x11 は X11R7.3 環境の基本部分で,gtk2 や firefox3 なども含みますが, afterstep/qvwm/twm 等,デスクトップ統合環境以前のウィンドウマネージャを 使う環境になります.

03_ext は XFce/GNOME/KDE といったデスクトップ環境が利用するライブラリ群 や使用頻度のそれほど高くないコマンド(gcc-java とか gcc-fortran とか)を 収めています.

04_xfce は XFce4 デスクトップ環境で,バージョンは Plamo-4.22 と同じ 4.4.2 のままです.
# その分,一番安定していると思ふ

05_kde は最新の KDE-4.1 環境です.KDE4 系では,全く新しいデスクトップ環 境を目指して,Plamo-4.22 の KDE3 からは Look & Feel も含め大きく変化し ています.ただ,新しい取り組みが多い分,多少不安定だったり,文字コード 等の調整ができていない部分が残っているようです.

06_gnome は Garnome-2.22 ベースの GNOME 環境で,GNOME 的には GNOME2 系 の漸進的なリリースのため,Look & Feel 的には Plamo-4.22 のころとそれほ ど変っていませんが,内部的にはいろいろ新しい機能が取り込まれています.

07_tex は pteTeX3 版組みシステムです.

08_kernel は kernel-2.6.25.17 のソースコードです.

09_webdb は,contrib/{Database,WWW} にあったパッケージで,PostgreSQL を中心に, Apache や PHP が連携した Web アプリを作るための環境です.

10_gis も contrib/GIS にあったパッケージを移動して,grass や mapserver といった地理情報システムパッケージになっています.

11_ooo は OpenOffice.org を rpm から tgz に変換したパッケージで,OOo の バージョンは 2.4.1 になっています.

これらのディレクトリ間には依存関係があり,04_xfce 以降のカテゴリーを選 択すると 03_ext が自動的に選択され,03_ext を入れるには 01_minimum, 02_x11 が芋づる式に選択される,という設定になっています.

これらカテゴリーを選択した上で,インストールモードとして「カテゴリー単 位でのインストール」か「個々のパッケージを選択」が指定でき,前者(カテゴ リー単位)を選べば,上記それぞれのディレクトリのパッケージが全てインストー ルされます.後者(パッケージ選択)を選べば,各ディレクトリのパッケージ単 位にインストールの可否を指定できます.

「パッケージ選択」を選べば,インストールするパッケージの細かい調整が可 能ですが,ライブラリ等の依存関係に精通している人以外は「カテゴリー単位」 で全部入れてしまう方が安全でしょう.

CD イメージの構成

上記のようなディレクトリ構成の変更によって,CDイメージの構成も変更する 必要が生じました.現在,CD は 4 枚構成になっており,各カテゴリーは

CD1: CD ブート,00_base, 01_minimum, 02_x11
CD2: 03_ext, 04_xfce, 07_tex, 08_kernel
CD3: 05_kde
CD4: 06_gnome, 09_webdb, 10_gis, 11_ooo

という配置になっています.なお,CD1 のみ,CD ブート部に grub を使ったイ メージと isolinux を使ったイメージの 2 種を用意しています.
# 全体で 2.7GB ほど.最近はメディアも安くなったので,全部入った DVD 1 # 枚を使う方が簡単だと思ふ.

HDD 使用量の増加

上記のような変更によって,パッケージ選択の粒度がかなり荒くなったので, インストールに必要なディスク容量は以前のバージョンに比べて大きく増加しています.

大体の必要容量は記しておきましたが,非デスクトップ環境の X を使うレベル で 3GB,Xfce/GNOME/KDE のいずれかを使うには 5GB くらい必要でしょう.全 部入れようとすると 8GB 程度必要になると思います.また,インストール時に 使用する ramdisk の容量も(カーネルサイズの増大で)大きくなっているので, 128MB 程度のメモリ環境では動かないと思います.
# 最近は HDD も 1 台で TB の時代だし,ノート PC のメモリも GB の時代な # ので,あまりサイズの足枷を気にすることもないかと.

ext4dev ファイルシステムに対応

現在開発中の ext4 ファイルシステムも使えるようにしてみました.このファ イルシステムは現在も開発が進行中のため,名称は ext4dev になっています (安定したら ext4 に変わるらしい).

ext4 fs は ext3 fs までに比べて内部構造が大きく変更されているため, ext4 形式のパーティションを ext3 形式でマウントすることはできません.

また ext3 形式のパーティションを ext4 に対応した(Plamo デフォルトの)カー ネルでext3 形式でマウントしても,そのパーティションに書き込むと,ext4 の追加機能がスーパーブロックに書き込まれてしまい,ext4 非対応の環境では マウントできなくなるそうなのでご注意ください.

uid/gid の振り直し

従来,必要に応じて適当に割りあてていたシステムアカウント用の uid/gid を 連番に振り直しました.

/etc/passwd
  pop:x:16:12:Pop Account:/dev/null:/bin/false
  wnn:x:17:1:Wnn:/usr/lib/wnn:
  sshd:x:18:18:sshd privsev:/var/empty:/bin/false
  ftp:x:19:FTP server:/home/ftp:/bin/bash
  polkituser:x:21:21:PolicyKit daemon:/dev/null:/bin/true
  avahi:x:22:22:Zeroconf daemon:/dev/null:/usr/sbin/avahi-daemmon
  gdm:x:23:23:GNOME Display Manager:/dev/null:/bin/true
  haldaemon:x:24:0:Hal daemon:/dev/null:/usr/sbin/hald
  www:x:31:31:Apache httpd:/dev/null:/bin/bash
  wadm:x:32:31:Apache httpd admin:/dev/null:/bin/bash
  guest:x:999:100:guest:/dev/null:/bin/true
  pcguest:x:999:100:guest:/dev/null:/bin/true
/etc/group
  sshd::18:
  ftp::19:
  utmp::20:
  polkituser::21:
  avahi::22:
  gdm::23:
  netdev::24:
  stb-admin::25:
  audio:x:26:
  pgsql::30:
  apache::31:

システムアカウントで作成したファイルやディレクトリを流用する場合などは ご注意ください.

contrib 以下のリセット

contrib 以下はメンテされていないパッケージが多いので,Plamo-4.5 に合わせて一度リセットしました.

既知の問題点

Plamo-4.5 ツリーの下の README.EUCに注意点が記されていますので,ご覧ください.

入手方法

ダウンロード

からどうぞ.


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