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[plamo:13605] DV Capture on Plamo(Linux)



大西@理研です。

Plamo (Linux) で IEEE1394 経由の DV Capture を行ないましたので、
備忘録として、ML に投稿させて頂きます。

環境は Plamo 2.1 を出発としています。
また、Hardware は以下の通りです。

CPU:K6-2 400 MHz
M/B:T2XP4
IEEE1394: OHCI 対応カード Texas Instrumet 製 chip のもの。
	  秋葉原で 980 円(税別)にて購入。
DV機器: SONY WV-DR7 (DV デッキ)

Plamo のパッケージは ftp.riken.go.jp のサイトに mirror されている
ものをつかいました。

1: IEEE1394 Card を認識させる。

IEEE1394 については、OHCI に対応した Card が主流です。
これを認識するには、現状としては、二つの選択肢があります。
(カッコ内は実際に試した環境)

kernel 2.2 系 + IEEE1394 patch (linux-2.2.20 + patch)
kernel 2.4 系 (linux-2.4.18)

2.2 系用の patch は、IEEE1394 for Linux (http://linux1394.sourceforge.net/) 
のサイトから download できます。
今後紹介するソフトも同様にして、同じサイトから辿れます。

最初 kernel 2.2 系で試したのですが、Capture はうまくいくものの、
DV 機器への書き戻しがうまく行なえませんでした。
kernel 2.4 系にするとすんなり書き戻しができたので、それも行ないたい
方は、2.4 系にするといいと思います。

IEEE1394 自体は他のデバイスと同様に module にするなり組み込むなり
すればいいと思います。ただ、video1394 については後で紹介するソフト(Kino)
が module であることを仮定しているので、module で compile するのが
いいと思います。

設定を終えたら、kernel を作り直して reboot 。
きちんと認識されると以下のようなログが表示されます。

ohci1394: $Revision: 1.80 $ Ben Collins <bcollins@debian.org>
PCI: Found IRQ 10 for device 00:0b.0
ohci1394_0: OHCI-1394 1.0 (PCI): IRQ=[10]  MMIO=[df000000-df000800]  Max Packet=[2048]

2: IEEE1394 を扱うための library を入れる。

・libraw1394
http://sourceforge.net/projects/libraw1394/

configure && make && make install

3: XFree86 4.* 系を入れる。

Xv extention を必要としたり、対応しているソフトが多いです。
ですから、この際 4.* 系にしておくといいと思います。
ただ、Network 越しに起動させる場合には
クライアントは特に 4.* 系でなくてもなんとかなります。

今回は、Plamo/contrib から、xf410*.tgz のパッケージを install しました。

4: DV Capture 用の library を入れる。
今回の目的である DV による Capture を行なうために下記の
library を入れます。DV 機器を扱うための Library です。

・libdv
http://sourceforge.net/projects/libdv
libdv-0.9.5.tar.gz
これも、
configure && make && make install
で大丈夫です。

5: 各種ソフトを入れる。
libdv に付属の dvconnect でデータを取り込んだり、書き戻したり
できますが、簡単な操作しかできないので、下記に紹介するツールを
使うとより簡単に操作できます。

・gscanbus
http://www.ivistar.de/0500opensource.php3?lang=en
DV 機器の一覧を表示するソフトです。また、コントロールもできます。
まずは、このソフトできちんと DV 機器が認識されるか、また操作できるか
を試します。

・dvgrab
http://www.schirmacher.de/arne/dvgrab/
DV 機器からの Capture をコマンドラインにて行なうものです。
AVI file (dv codec) に落せます。
また、指定サイズよりも大きい場合は自動に split してくれます。

6: Kino で編集する
本格的なノンリニアビデオ編集ソフトです。映像を表示しながらの Capture、
また編集(シーンを削ったり足したり)や DV 機器への書き込みに対応した
ソフトです。

gcc 2.95.1 だと compile が通りませんでした。2.95.3 だと大丈夫でした。
Berkry DB も 3.* 系を要求しますので、入れてない場合は入れておきます。
pkg-config(http://www.freedesktop.org/software/pkgconfig/)も要求され
ました。

そして GNOME-1.4 を要求されます。普段 GNOME を使わないので、
必要なものを Plamo/contrib から入れました。

gnome-core-1.4.0.6.tgz
gnome-libs-1.4.1.4.tgz
audiofile-0.2.1.tgz
esound-0.2.22.tgz
popt-1.6.tgz

libxml2 は Plamo/contrib に収録のものでは compile が通りませんでした。
ですから、libxml2.4.19.tar.gz を http://xmlsoft.org から download して
compile & install しました。

以上のソフトをいれると、Kino の compile がすんなり通ります。
configure && make && make install です。
Kino を使うと Capture & Edit が Linux の上で行なえます。

7: 変換してみる。
DV をそのまま Capture すると、1 分ぐらいの映像で 200 MB ぐらいのサイズに
なります。このままでは保存用途などにも使えませんので、Mpeg-4 圧縮などを
行ないます。

・transcode
http://www.theorie.physik.uni-goettingen.de/~ostreich/transcode/
各種フォーマットに対応した変換ツールです。
ただし、いくつかのフォーマットは別途ライブラリが必要ですから、
Web サイトから辿れるリンク先から入手します。

たとえば、DV -> Mpeg-4 への変換は、

transcode -i test.avi -x dv,avi -o test-mpeg4.dvi -y divx4

とします。元が 400 MB (2 分程度)のデータが、20 MB ぐらいには圧縮されました。

8: 書き戻し。
Kino を使って IEEE1394 経由の DV 機器への書き込みが可能です。
しかし、私のマシンのスペックだと、HDD の速度が足りず、コマ落ちを
してしまいました。

以上長々と書き連ねましたが、なにかの参考になれば幸いです。
ただ、感想として、やはりこういう用途には Windows の方が一日の長が
あるなあとは思います。やはりソフトがきちんと揃っていないというのは
大変です。

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理化学研究所 RI ビーム科学研究室
大西哲哉
oonishi@rarfaxp.riken.go.jp


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